先々週末ポストに小説が2冊入っていた。近くに住む同僚が『オススメ』と貸してくれた本だった。
1冊は瀬尾まいこさんの『掬えば手には あと少し、もう少し』
もう1冊は原田マハさんの『奇跡の人』
先週末(というか昨日。)に資格試験を控えていた私は、先週1週間で詰め込み学習をしていたため、グッと我慢して、満身創痍の試験会場の帰り道から読み始めた。
どちらも好きな作家さんだ。瀬尾さんは"食"、原田さんは"芸術"をテーマにした作品のイメージが強い。
結果からいうと、昨日から今日にかけて2冊とも読了した。特に原田マハさんの『奇跡の人』は、こんなに泣くか!という大号泣だった。もともと心許なかったティッシュはこの小説のおかげで綺麗さっぱり使いきってしまった。
ひとつは、先週からぐんと冷えたこの秋っぽい気候が私をセンチメンタルにさせたこともある。
『奇跡の人』はタイトルどおりヘレン・ケラー物語のオマージュだ。そーなんだ、そーなんだけれど、明治の津軽を舞台としたボサマと呼ばれる津軽三味線の弾き手との交流やそれを通して介良れんが言葉を獲得していく様子はぐいぐいと引き込まれる。やっぱり原田マハさんはすごい小説家だと、号泣のあとに余韻のようにしみじみ涙を流した。(スッキリ)
最近さっぱり小説を読んでいなかったから、この没入感は心地よすぎた。
最近の読書といえば、業務に関する専門書や、資格試験の参考書、やる気を奮い立たせる系の自己啓発本ばかり読んでいた。けれど、読んでいたかも疑わしい、、、。
だけど、私に必要なのは
こっち、こっち!
想像力と共感力を養うためには小説と観劇と
ついでに芸術と音楽(全体的に弱め)
こんなこと考えて、本当に秋だな。