家計の健全化を目指し車を処分したので
JR 通勤をしている。
そして、車を処分したので
本当によく歩くようになった。
だからといって、歩くのが好きな訳ではない。運動はきらいだ。
太りやすい体質ゆえ
"運動せねばならない"と"運動したくない"のせめぎ合いの日々であり、仕事帰りに一駅歩くかどうかの葛藤を今日もおくっている。
勤務先最寄り駅から隣駅までは3㎞。丁度よいのか、微妙なのか絶妙な距離である。一歩踏み出せばリタイアはできない。職場から出た空中回廊を左に行けばJRへ右へ行けば3㎞の歩きとなる。
18時を過ぎたら歩かないと決めているが、17時台だからといって必ず歩くと決めているわけでもない。なので右への一歩はいつも迷い迷いの一歩となる。
今日も心で雄叫びをあげながら右へ踏み出した。
急に涼しくなって運動日和である。と、自分を鼓舞する。スマートウォッチをセットして回廊からのエスカレーターを降りていく。
隣駅までの道は、最短コースが国道3号線なので、交通量の多い幹線道路をもくもくと歩く。東へむかってあるくため夕陽が見えるわけでもなく、森や海や川等の風光明媚さは1ミリもない中をもくもくと歩いていく。これがまた、つまらなすぎるのだ。
不動産のチラシで駅から○分と書いてあるが、あれは1分80mで計算してあるらしい。隣駅までの距離はちょっきり3㎞なので3000m÷80m=37.5分。私はだいたい40分かかるので、概ねあっているが、大柄な私がもくもく歩いて40分だから、1分80mカウントは酷すぎるよね等とどうでもよいことを考えながら進む。
春は桜を見ながら(一部区間)、夏は蝉の声をききながら、本日は草むらの虫の声に秋を感じながら、あっという間に薄暗くなる秋の道を、ただただ歩いた。
そんなに苦痛ならば、歩かなければいいのにと自分でも思わなくはないが、そういうことではないのだ。
いろんな欲望をコントロールできない自堕落な自分に、諦めずに向き合っている。苦しむのは自分を諦めきれずあがいているからなのだと思う。諦めないことは苦しいけれど、もう少し頑張ってみる。頑張りたくないけどやってみる。それを楽しめはしないし、楽しめる日が来ることもないけれど、
「どんだけ食べても太らない体質なの。」ということを妄想しながら
かっこいいデニムがシュっと履けることを夢見て
経済的スリムと、私の体型のスリムを同時に手に入れる機会を得た
徒歩をする、わたしのとほほばなし。