長年の懸案事項である引っ越しをいまだにできていない。
いま住んでいるところは
ザ・団地なんだけれど
実は嫌いではない。むしろ好き。
洗濯のためカーテンを外し
窓をピカピカにして
眺める
この古っぽい窓も好き。
配管がむき出しになっている
小さい洗面所や、
3DKを無理やり2LDKにした間取りもツボ。
棟の中心に公園が配され
子どもたちの声がこだましてるのも好き。
春は団地中が桜並木になる。
じゃあ、もう引っ越さんでいいやんってなるけど、
最寄駅からの遠さ
新天地への憧れ
寒すぎる薄いサッシ
狭いトイレ
小さい浴槽
ザ・昭和の団地。
その作りが可愛くはあるけれど
トイレと風呂は
それなりのスペースで
かつ今風であって欲しい。
ここに引っ越してきたとき
ずーっと誰かいるような気がしてたんだけれど、多分それはおじさんじゃないかと思う。(幽霊とか見たことないし、基本的に信じてない。でも最初座敷わらしがいるのではないかと思っていたのは事実(笑))
別に何かあるわけでは
当然ない。
単純に
わたしからやる気をうばっていくおじさんだ。
だらだらしているわたしを
好ましく見ているような気がする。(ほとんど確信)
勉強もさせず、読書もさせず
まったりさせる。
時々ゴトゴト自己主張してます?
そのおじさんが
わたしの引っ越しを阻んでいるに違いないのだ。
大掃除風の掃除をしていると
あちこちの古い作りが
本当に可愛らしく思えてきて
なんかもう
ここにいていいような気になってくる。
わたしはまんまとおじさんの策略にはまり込んでしまったのかもしれない。