さて
旅行の2日目は
母は知人と会うということで出かけたため、
私は
子どもの家に行くことにした。
都心から少し外れてはいるものの
駅近の物件で
それなりのお値段のワンルームマンションだった。
しかし、ともかく狭い。
けれど、学生の頃に比べると
部屋は幾分片付いているようだ。
驚いたことにテレビがない。
代わりに大きなモニターのPCが置いてあり
ネット回線も共用(マンション共用がある)ではなく、自分で設置していて、それで事足りているようだ。いまどきの子どもはテレビは不要の様子。
今回、子どもの部屋の片付けをするという目的で東京にきたものの
片付けもそこそこに
二人でごはんをたべに出かけた。
聞き上手の子ども相手に
最近の狭了な私のエピソードを話す。
いろんな事に腹を立て続け、
苛立った母とのこともあんかけそばを食べならがら話した。
すると
子どもが『ご機嫌な上司の話』をしてくれた。
自分を俯瞰してみてみたら
腹が立たないよって話だったけれど、
これは、以前私が子どもにした
私の、いつもご機嫌な上司の話だった。(全然覚えてなかった)
話した当人が覚えてない話を
適当に聞き流しているとばかり思っていた子どもが、ちゃんと聴いていてくれたという驚き。
本当にすごいな、むすこ君。
私も君みたいに
優しくなりいたいよ。
子どもが年長の頃
なかなか買ってもらえないランドセルの事を心配して私に尋ねた台詞は「小学校はこの保育園バック(私が作ったバック)でも行っていいと?」という控えめなものだった。
子どもはいつも
私の心配をしてくれていた。
ランドセルは買えなかったわけでなく
ただ先延ばしになっていただけだった。
思い出すと今でも涙がでる。
ただの怠惰な母だ。
優しい君の母だから
優しくなれるだろうか、私も。
優しいってすごいことだ。