時々
泊まりに行く友人宅は、
もうとっくに完治しているが
私の名目はお見舞いだ。
行くなり私は
ソファに寝っ転がって
友人の話をききながら
まず昼寝する。
目を覚ますと、ふわふわの毛布がかけてあり
ご飯の支度ができている。
几帳面で綺麗好きな友人宅は
どこもかしこもピカピカで
埃ひとつない。
トイレも洗面所もホテル並に美しい。
ご飯を食べると
「置いといて」というので
食器は流しに置きっぱなしで
タイミングよく沸いた風呂に入る。
時には「この番組見たいけん、まだ入らん。」と、だだもこねる。
お風呂から上がると
布団が敷いてあって
私がYouTubeでエクササイズをしている最中に、友人は洗い物をしたり、明日のご飯の仕込みをしたり、取り込んだ洗濯物を畳んだりしている。(ちなみに洗面台に洗い立てのバスタオルが置いてある。)
まさに
ふろ、めし、寝るの夢のような生活だ。
最初は恐縮していたけれど
食事に制限のある友人のご飯は作れないし
几帳面な友人は、大雑把な私の片付けは納得できず、自ずとこうなってしまった。
生活は習慣なので
だんだんそれが当たり前になってくるのだけれど、だからといって私が「ごはんまだ?」と言ったらどうなるだろうか。
もし友人が"してあげてる"とおもってたら
私はこんなにのびのび自由すぎる態度を取り続けられるだろうか。
いずれにしろ
負担割合でいうと
圧倒的に私が少ない。なのに嫌そうな素振りはないので厚かましくお邪魔する。
しかし
あまりにも申し訳ないので、
お誕生日には奮発して
あつまれどうぶつの森をプレゼントした。
あつ森は
本当に性格が出るゲームで
友人の島は
行くたびに計画的
建設的
几帳面にしつらえられており
どうやら、大変気に入ってくれた様子だ。
してもらうも
してあげるも
してくれないもない。
いーなーと思う。
仕事も含めて、
生活全般において
過度な期待がないってのが
人生を楽に生きるヒントなのだろうと思う。